風邪・口臭・虫歯予防に!うがい薬の正しい使い方を目的別に解説

「なんとなく使っているけど、正しい使い方って?」うがい薬は風邪予防やお口のニオイ対策、さらには虫歯の予防にも役立つ便利なアイテムです。しかし、使用するタイミングや順番を間違えると、期待した効果が得られないことも。この記事では、目的に応じたうがい薬の使い分け方と、歯みがきとの関係について解説します。
目次
そもそも、うがい薬って何のために使うの?
うがい薬は、口腔内やのどの殺菌・洗浄を目的に使われる液体で、市販品から処方薬まで多くの種類があります。用途としては、ウイルスの侵入を防ぐ風邪対策、口臭の軽減、歯周病や虫歯予防の補助などが一般的です。
味や成分の異なる製品が豊富にありますが、どれも「使い方」によって効果の出方が変わってきます。
目的別にみる、うがい薬の使い方
①風邪の予防やのどのケアをしたいとき
外から帰った後や食後にうがい薬を使うと、口腔内やのどに付着した細菌・ウイルスを除去しやすくなります。とくに、冬場や人が多く集まる場所に行った後は、うがいを習慣化することで感染リスクを抑えられます。
②口臭が気になるとき
朝起きた直後や、人と会う前などに使用すると清涼感が得られ、ニオイの原因となる細菌の数も抑えられます。ただし、歯みがき直後に使用するのは避けましょう。理由は後述します。
③虫歯や歯周病の予防を目的とする場合
市販品だけでなく、歯科医院で処方されるうがい薬には、特定の菌に作用する成分が含まれていることがあります。これらは用法・用量を守って使用することが効果を最大限に引き出すポイントです。
歯みがきとの組み合わせに注意!
うがい薬の使い方で注意すべきポイントのひとつが「歯みがきとの関係」です。
フッ素入り歯みがき粉の後はNG?
多くの歯みがき粉にはフッ素が含まれており、歯の再石灰化や虫歯の進行抑制に役立ちます。ところが、歯みがき直後にうがい薬を使ってしまうと、そのフッ素を洗い流してしまい、せっかくの虫歯予防効果が半減することがあります。
うがい薬は時間を空けて使おう
フッ素の効果を活かすためには、歯みがき後は最低でも20~30分ほど空けてから、うがい薬を使うようにしましょう。特にアルコール入りや殺菌力の高いうがい薬を使用する際は注意が必要です。

刺激が強いタイプは使いすぎに注意
アルコールが含まれたうがい薬を頻繁に使うと、口腔内の乾燥や粘膜への刺激となることがあります。唾液の分泌が減ると、細菌が繁殖しやすくなり、逆に虫歯や歯周病の原因になることも。使用回数や濃度には注意が必要です。
水だけのうがいでも効果はある?

うがい薬を使わなくても、水だけのうがいで十分に汚れを流すことが可能です。特に粘膜が弱い方や、日常的にうがい習慣をつけたい方には水うがいがおすすめです。
また、フッ素の効果を保つためには、歯みがき後のうがいも控えめに。1回だけ軽くゆすぐ程度が望ましいとされています。
まとめ:目的に合わせて正しく使えば効果倍増
うがい薬は、目的に応じて使い方を工夫することで、健康維持に大いに役立ちます。歯みがき後すぐに使うのは避け、使用タイミングを意識することが大切です。
・風邪対策には帰宅後や食後のうがい
・口臭ケアには朝や外出前
・虫歯予防のためにはフッ素の効果を損なわない使い方を
ご自身の目的に合わせて、うがい薬を上手に取り入れていきましょう。
医療法人隆歩会 あゆみ歯科クリニック京田辺花住坂
院長 大毛 翔吾