• 院長ブログ

摂食嚥下

こんにちは。あゆみ歯科クリニック京田辺花住坂分院長の佐々木です。

今日は、摂食・嚥下についてがテーマです。

 

その中でも「食形態」というものにフォーカスしてお話ししようと思います。
高齢者施設や障がい者施設、病院などでは利用者や高齢者の一人一人の状態に合わせて、食事の形態を変えています。
食事は安全で美味しく食べられることが基本です。
そのため体の機能の低下や状態に伴い、食事の形態によっても食べやすさが変わってきます。
例えば歯が抜け落ちたり、義歯によって食べ物が噛みにくい方、唾液の分泌量の減少や脳卒中などで脳神経障害が起こった方は飲み込みにくくなり、むせ込みやすい方もいます。
食事による誤嚥や窒息状態を防ぐためにも、食形態は大切です。
さらに食べにくい状態や食事に対して不安感を抱いてしまうと、徐々に食事量が減ってきてしまい、体に必要な栄養素が補いきれなくなってしまいます。

摂食・嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類が新しくなりましたが、少し専門的になるので、一般的に理解しやすい分類を紹介します。

 

①常食

常食とは、健康な人が普段日常生活で食べているような食事のことです。
主食はご飯で、主菜や副菜は普通の形状のままです。
うどんなどの麺やパンも食べられます。
揚げ物をはじめ、繊維質のある食材も使用できます。
摂食、嚥下、消化吸収が正常な方用の食事です。

②軟飯(菜)食

軟飯(菜)食の主食は、柔らかいご飯やお粥です。
うどんは麺を常食よりも柔らかくし、5~6cmにカットします。
また、揚げ物など油が多いメニューを控え、柔らかく煮る、蒸すなど油を控えた消化の良い食事です。
使用する食材も繊維質であるごぼうやたけのこや固い食材は控えます。
胃腸が弱い方、咀嚼(そしゃく)機能が低下した方向けの食事です。

③きざみ食

きざみ食は、食べ物を約5mm~1cmほどに刻んで食べやすくし、
咀嚼(そしゃく)機能が低下した方が食べやすいようにした食事です。

まだミキサー食以降のお話は今後また機会があればさせて頂こうと思います。

 

介護食が安全なだけでなく、味でも常食に近づくことができれば喜ばしいですね!