• 歯科コラム

食いしばりは歯にとって悪影響!?食いしばりについて

○食いしばりが歯に及ぼす影響

食いしばりは、歯に大きな圧力をかけます。この圧力は、通常の噛み合わせる力の何倍にもなることがあり、歯にダメージを与える原因となります。具体的には、以下のような影響があります。

歯の摩耗: 歯の表面が削れて薄くなり、時には歯の内部が露出することもあります。これにより、歯が弱くなり、割れやすくなる可能性があります。
歯のひび割れや破損: 強い圧力によって、歯にひびが入ったり、一部が欠けたりすることがあります。
歯周病の悪化: 歯ぐきにも圧力がかかり、歯周病の状態を悪化させることがあります。
歯並びへの影響:食いしばりは、歯並びにも悪影響を及ぼすことがあります。歯にかかる不均等な圧力が原因で、歯が移動し始めることがあります。これにより、歯並びが悪くなる可能性があります。

 

○顎への影響

食いしばりは、顎関節にも負担をかけます。顎関節は、口を開けたり閉じたりする際に使われる関節で、食いしばりによって以下のような問題が生じることがあります。

顎関節症: 顎の痛みやこわばり、顎を動かす際に音がでる(クリック音やガリガリという音)などの症状が現れることがあります。
筋肉の疲労: 顎の筋肉が常に緊張状態にあるため、疲労や痛みを感じることがあります。

食いしばりによって引き起こされるこれらの問題は、ただ痛みや不快感を引き起こすだけでなく、食事の際の問題、発音の困難、見た目の変化など、日常生活にも様々な影響を及ぼします。また、治療には時間と費用がかかることが多く、早期の対策が重要です。

食いしばりの対策としては、ストレス管理、リラクゼーション技法の習得、適切な睡眠環境の整備、マウスピースの使用などがあります。これらの対策は、食いしばりの原因や症状に応じて変わりますので、歯科医院での診察をおすすめします。

食いしばりは、多くの場合、無意識のうちに行われるため、自分がしていることに気づかないこともあります。しかし、その影響は決して軽視できるものではありません。不安や疑問がある場合は、歯科医師に相談することをお勧めします。早期発見、早期対策が、健康な歯と顎を守る鍵となります。